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鴻上尚史さん「失恋で、のたうちまわった後、立ちあがるためにすべきこと」【最終回】―映画『恋愛戯曲~私と恋におちてください。~』の監督・脚本・原作の鴻上さんに、あえて映画ではなく、「恋愛」について聞いてみた。

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2010年9月25日日本公開の映画『恋愛戯曲~私と恋におちてください。~』。原作は舞台脚本ですが、映画化するにあたり、現在の恋愛事情をふんだんに盛り込んだ新しい脚本で書き下ろしたそうです。

そんな鴻上さんに、非モテタイムズは、あえて映画の話はしないで、思い切って「恋愛」について聞いてみました。映画関係者の皆さんごめんなさい。そして感謝いたします。わずか20分間のインタビューでしたが、鴻上さんが丁寧にお話しして下さったので、ほぼノーカットで5回に分けて記事にしています。今回は第5回目です。

前回は、実際の恋愛は大きな喜びと大きな悲しみをくれる。そしてゲームの中の疑似恋愛は、小さな喜びと小さな悲しみをくれる。僕たちはどっちを『チョイス』するのかというお話でした。

その通り、実際の恋愛は、「大きな悲しみ」をくれるのですが、ではそんな大きな悲しみで、のたうちまわったあとに、僕たちはどうやって立ち上がって次の恋愛に立ち向かえばいいのだろう。

鴻上さんは「ごあいさつ」の中で、ご自身の失恋にも触れ、次の恋愛への立ち向かい方をつづっています。それは「のたうちまわっても次に立ち向かう」という生き方です。そんな苦しいことをどうしてするんでしょうか。お伺いしてみました。

◆「のたうちまわっても次にたちむかう」

―のたうちまわって、次たちむかうときに、鴻上さんはどういうふうに立ち向かったんですか。

鴻上さん「俺も、ものすごい、もう勘弁してくれっていう失恋をしてから2年だけど、ぼちぼちだね。ぼちぼちもうこの2年ひっぱる自分もいやになってきて、ひっぱりすぎじゃん、自分という突っ込みがあって、もういい加減いいだろうなと思って。」

―その失恋で作品は作り出しました?

鴻上さん「あー、できたねえ!いっぱいできたねー。その分だからモトはとったんだけど…。つらいねえ。苦しいねえ。引き裂かれるようにつらいけど、でもまあ、一番失恋から立ち直る方法は実は時間なんだけど、次に大事なのは、好きな人をつくること。両想いにならなくてもいいんだよね。両想いにならなくてもいいから、誰か…とにかくコンビニの店員でも弁当屋のおねえちゃんでもいいからドキドキする、目と目があうだけできゅんとなってちょっと心臓が収縮するのがわかるくらいの、もう自分の妄想でもそういう人をつくると、ちょうど立ち直るね。」

― あー!そこでラブプラスをチョイスするかコンビニの店員をチョイスするかによってかなり変わるってことですね。

鴻上さん「そう!そう!そ自分にとっての気持ち良さって、自分をダメにする気持ちよさと自分を成長させる気持ち良さってのがあるんだよ。だいたい20歳すぎるとね、この気持ち良さが自分を成長させる気持ちよさなのか、自分をダメにする気持ちよさなのかってのがわかってるはずなんだよ。内部のセンサーで。そのときに実は自分をダメにする気持ちよさを選んでしまうと、そっちのラブプラスのほうにいっちゃうんだよ。」

◆人生なんて38点くらいでいい

では、今、恋愛ゲームで「恋」を体験していたり、恋愛から目をそらしていきている人は、もし心のどこかで恋愛をしたかったら、どんな風に行動すればいいんだろう。鴻上さんは、極端な解決方法ではなく、じっくり徐々に誰にでもチャレンジできそうな方法を教えてくれました。

鴻上さん「修行は苦しいからさ、今日からすべてのラブプラスを手放す必要はないんだけどさ、たとえばいままで7時間やってたのを5時間にして2時間街の散歩に出て、自分の気に入った子を探していくだけでも、随分変わっていくというさ、『批評性』があるやつってさ、結局若ければ若いだけ、ゼロか100かになりがちなんだよ。でも人生ってゼロか100かってじゃないんだよ。68点とか42点で生きていくのが人生なんだよ。ところが批評性が強くて、美意識が強くて、プライドが高いと、ゼロか100かしかないから自分を追い込むんだよ。」

―鴻上さんの若い時もそうでしたか?

鴻上さん「そう、そりゃそうだよ。俺だって20代のときは観念的だったから本当にゼロか100かだったからさ。だけど本当に人生って72点とか48点とか36点とか無様に生きていくから人生なわけで、だから全部手放す必要はないんだよ。俺のインタビューよんで「よーし!俺はもう全部生身に行くぞ!」となったら絶対に失敗して帰ってくるわけで。」

― (笑)ほどほどにやって?

鴻上さん「そう!自分の今までのあの引きこもりと妄想の関係は維持しながら、今日は15分コンビニの店員を見つめようとかさ。」

― 犯罪になりません?

鴻上さん「ガラス越しに見つめればいい(笑)」

―でもその距離もあぶない気がするんですけど(笑)

恋愛から立ち直るために、ちょっぴり片思いの女の子を見つけるって誰も教えてくれませんでした。鴻上さんもそんな風に感じて失恋を乗り切ったりしたのかなあと、想像してみたりも。

失恋体験をもとに作品を作りまくったって、『恋愛戯曲~私と恋におちてください。~』の間逆だなあと思いながら、だからこそこの作品を映画化することをお選びになったのかなあと想像したりします。

日本中の非モテも頑張りますので、鴻上さんも新しい恋愛に向かって突っ走って僕たちを勇気づける作品を作り続けてください!なんて恐れ多いですよね(笑)。

これで、連載企画、『映画「恋愛戯曲」監督鴻上尚史さんに、あえて映画の話はしないで、思い切って恋愛について聞いてみた。』はおしまいです。鴻上さん、関係者の皆さん、わがままな企画を許して下さいましてありがとうございました。(編集長)

鴻上さんの監督した映画情報


『恋愛戯曲~私と恋におちてください。~』

人気劇作家・鴻上尚史の大ヒット舞台「恋愛戯曲」を、鴻上自らメガホンを取って映画化したラブコメディー。台本が1行も書けなくなってしまった女性脚本家(深田恭子)が、「何でもするから書いてくれ」と懇願するテレビ局のプロデューサー(椎名桔平)に、「わたしと恋に落ちて!」と迫ることから始まる騒動を描く。4年半ぶりの映画主演作となる深田恭子、『アウトレイジ』の椎名桔平。塚本高史、中村雅俊、清水美沙ら多彩な面々が脇を固める。

・映画『恋愛戯曲~私と恋におちてください。~』公式サイト http://koiochi-movie.jp/

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